山吹味噌は、信州小諸で創業340余年。
上質な本物の味噌をお届けします。

オンラインショップ
山吹のたより

山吹のたより

2020.10.06

味噌汁作りのコツ ― 香り編 ―

味噌を入れるタイミングは、具材に火が通っての“にえばな”で
火を消すタイミングは再びの“にえばな” 。
でも、 そもそも、にえばなって何?

にえばなとは?
 “にえばな”は煮え端と書きます。端(はな)とは、その状態に入ったすぐ後のこと。端の用例に「寝入りばなに起こされた」なんていうのもありますが、調理の場合、汁物や煮物の具材に火が通って煮立ち始めた状態です。
 味噌汁作りで味噌を溶き入れるタイミングは、 まさにこの時。勢いがいったん鎮まって、 再び汁の上層が下からゆらゆらしてきたら=煮え端になったら火を止めます。味噌の香りがいちばん引き立つ、 このコツは昔から伝えられてきたことですが現代科学でも実証されています。

香り成分
 味噌特有の風味は、大豆が麹菌、酵母、乳酸菌によって発酵・熟成中に生成されたものです。味噌の香り成分を分析すると何と200種類以上もあり、炭化水素・アルコール・アルデヒド・エステル・有機酸(酢の仲間)の5グループに分類されます。
 香り成分は気体になって鼻に来ることで初めて香りとして感じられます。温度が低いうちは気体にならず、加熱するとともに気体になりやすくなります。問題は、香り成分には気体になりやすい物質とそうでないものがあること。少し加熱するだけで揮発してなくなってしまう香りがあれば、長く加熱しないと香らないものもあるわけです。一番気体になりやすいグループのアルコール類がまだ汁に残っていて、 最も気体になりにくい有機酸も気体になって出てきている状態は90℃以上のとき。この時がいろんな香り成分がバランスよく味噌汁から気体になって飛び出していて、複雑ないい香りになるとされます。

煮え端は煮え花
 お味噌汁のコツはタイミング!お分かりいただけましたか?プラスワン、煮え端は煮花にばなともいい、煮え花とも書きます。そのわけは――煮え立つ鍋内の汁の動きにアリ――見立てた先人を尊敬します。

バックナンバー