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山吹のたより

山吹のたより

2020.10.06

身近な宝物

6月、新型コロナウイルスの感染の広がりを防ぐために、政府は専門家会議からの「新しい生活様式」提言を踏まえ、感染防止の3つの基本①身体的距離の確保、②マスクの着用、③手洗い、をあげ、移動に際する注意や、日常生活では場面ごと(買い物や娯楽・スポーツなど)の実践例を示しました。
そのうち、食事場面では、◯持ち帰りや出前、デリバリーも◯大皿は避けて料理は個々に◯お酌、グラスやお猪口の回しのみは避けて、等の生活様式が望ましい、と明示。
自粛要請を受けて、企業は可能な限り社員の在宅勤務に移行しました。結果的に外食が滅り、内食・中食の割合が格段に増えたのでした。

振り返ってみますと、8本の社会が少子化・核家族化するにつれ、食事スタイルも変化して一家がそろってテープルを囲むことが少なくなると同時に、お米の消費は激滅し、ご飯とみそ汁という組み合わせは時代に合わなくなったとも思われました。
みそ汁の味付け役である味噌は800年程の時をかけて、日本人の食事のパートナーとしての役割を担い、健康長寿の下支えをしてきたものです。庶民が白いご飯を満足に食べられない江戸時代や明治期も、世界大戦の敗戦を経験して、少しずつ豊かになって大きく経済成長を遂げることが出来るようになった時期も、味噌は毎日少量ではありますが、野菜や海藻、魚や肉類と一緒にいつも身近にありました。
みそ汁のもたらす恩恵は食事における主役のような華々しさはないでしょうが、名わき役がドラマや舞台で重要なように、いつもの食事に欠かさずいて、栄養の一部と醗酵から得られる健康に不可欠な微量成分の提供者として再認識されてほしいものです。

400年ほど昔の江戸時代の人は科学的に深い知識はなかったものの、長い経験から味噌を「身礎」と称し、「味噌の医者いらず」などの言薬も残してきています。味噌の効用解明は大分進んできていますが、まだまだ深い奥がありそうな宝の山と言っても言い過ぎではないと思います。
ここへ来て、みそ汁の出現頻度が高まっているようです。人類は何度もウイルス禍に見舞われ、その都度乗り越えてきました。今回の禍の収束を祈りつつ、味噌という身近な宝物に気付いてもらえればと願うものです。

( M・T )

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